ソマティック・アプローチは主に身体感覚に働きかけていく心理療法です。現代における心理学では、心と身体は別物ではなく一つにつながっているとの考えがスタンダードになっています。特にトラウマやPTSD等における恐怖やストレス体験は身体そのものに刻み込まれている事がわかってきました。そのような理由から、理性に働きかけてその恐怖や不安を取り除こうとしても、人によっては限界があることもわかってきたのです。
ポリフェーガル理論(自律神経系がどのように感情やストレスに影響を及ぼすかを解明した理論)などにより、極度のストレスが生じると、身体が硬直してフリーズ状態になることも解明されてきました。また、呼吸が浅く早くなることもあります。これまでは、脳が不安やストレスを察知して身体に信号を伝達すると考えられてきたのですが、現代の心理学ではまず身体が先に反応して、脳にその状態を知らせるとの理論も提唱されるようになりました。
これらの理由から、呼吸法やタッピング技法(身体の一部をトントンと叩く)、眼球運動などでストレスを和らげたり、感情を解放していく心理療法が開発されてきました。このように身体に働きかけていく心理療法をソマティック・アプローチと称します。ウェッピーカウンセリングルーム日野・東京ではこのソマティック・アプローチを認知行動療法や弁証法的行動療法など、理性や行動面に働きかけていく心理療法と組み合わせることで、より効果的なカウンセリングを提供しております。
ここに挙げた心理療法やカウンセリングにご関心を抱かれた方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせいただけました幸いです。あなたの心が少しでも癒されますように。