抑圧された感情の解放ーカタルシス(心の浄化)とは?

自分の本当の感情に触れる。

●人間関係において、なぜこんなにも苦しいのか?

 怒り、恐れ、嫉妬、これらの感情は人間関係において苦しみを生み出します。時にはこれらの感情を抱いていることすら気づかないケースもあります。なぜ、人間関係がうまくいかないのだろう?長続きしないのだろう?考えても答えが見つからない、等のように。

●生育環境において受けてきた心の傷がうずいているのかもしれません。

 例えばアダルトチルドレンの方のように、機能不全家族の中で育つと、家庭内は緊張であふれ自分の身を守るために、感情に自ら蓋をしてしまう事があります。その場合、心に痛みを受けていてもその傷に気づくことはありません。そのようにして、生きづらさから自分を守ってきたのですから。しかし、その傷は成長してからも癒えることは無く、心と身体の奥深くに存在しているのです。その傷が、ちょっとしたことをきっかけにうずき出すのです。

●例えばどのような傷が存在するのでしょうか?

 例えば、親から愛されなかった等の思いがあると愛着に問題が生じて、身体の中にぽっかり穴が開いたような虚無感に包まれることがあります。それは、どこにも属していない不安や恐怖を呼び起こします。常に誰かにすがっていないと、寄りかかっていないと不安で仕方ないのです。そのような方は、人から見捨てられることをひどく怖がります。そのような体験をしていない人から見たら信じられないような恐怖を感じるのです。特に異性関係でこのような恐怖が生じるケースが多く見られます。恋愛依存性依存などに発展するケースも見られます。

 これはあくまで一例に過ぎません。他にも、人を信じることが出来ない、常に誰かに危害を加えられないか怯えている、自分には愛される価値が無いと感じている、など様々な傷が考えられるのです。

●では、その傷ついた感情をどのように浄化(カタルシス)していくのでしょうか?

 感情の浄化作用を心理学の世界ではカタルシスと呼びます。では、どのようにカタルシスしていくのでしょうか?そのためには、傷ついた感情に触れないようにしていた蓋を開けていかなければなりません。それをするには痛みも生じます。その痛みを逃げずにしっかりと受け止めることが、カタルシスにつながっていきます。辛かった時代を思い出して話すこと、そして感じること。涙があふれだすことがあるかもしれません。しかし、その涙こそが心の傷を浄化していくのです。

●そのための心理療法とは?

 カタルシスに役立つ心理療法として、対話を中心とした来談者中心療法、自分の奥底の本当の気持ちに気づいていくスキーマ療法フォーカシング療法などが挙げられます。マインドフルネスをベースに置いた弁証法的行動療法(DBT)なども、自分のありのままの気持ちに気づいていく効果が見込まれます。

 いずれにしても、注意しなくてはならない点は焦らずに丁寧に時間をかけて行っていくことです。そうでないと、辛さばかりが増してしまうことにもなり兼ねないからです。

 カウンセリングでは、カウンセラーがクライエントの方の気持ちに寄り添い話し合いながら、丁寧にその方に適した心理療法に取り組んでまいります。カウンセラーは医療のように治療者の立場を取るのではなく、共同作業者として一緒に苦しみからの解放に向けて取り組んでいくのです。

●ご関心を抱かれた方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。

 カタルシスにご関心を抱かれたり、生きづらさを抱えたりしている方、またはカウンセリングにご興味を持たれた方や受けてみたいと感じられた方は、どうぞお気軽にウェッピーカウンセリングルーム日野・東京までお問合わせいただけたらと存じます。

 あなたの心が少しでも癒されることを願って。