明日、職場や学校で発表しなくてはならないことがあるけど失敗したらどうしよう。挨拶をしてくれない、機嫌が悪そうだ、何か嫌われるようなことをしただろうか。このようにまだ起きてないことへの不安や、すでに起きた事への不安、または怒りなどに心が縛り付けられていると、今この瞬間を有意義に生きることが出来ません。それが習慣になってしまうと人生そのものが不幸に感じられて幸福な人生を生きることが出来なくなってしまうことも。そのような傾向がある方たちのために、今、この瞬間を生きるにはどうすればよいか、そのヒントを解説したいと思います。この記事が、あなたが生きやすくなるためのヒントに少しでもなれましたら幸いです。
●なぜ、これから先のことへの不安が生じるのか。
だれでも、多かれ少なかれ先への不安は持っています。だから備えることが出来るのです。それは自分を守る事でもあります。でも、アダルトチルドレンや複雑性PTSDを抱えた方などは、この先起こるであろう辛いことを予測することで自分を守って生きてきた経緯があります。その結果として、常に先のことへの不安を持つ（先取り不安）ことが生きる上での習慣となってしまっているのです。
●なぜ、起きてしまったことが頭から離れないのか。
やはり、アダルトチルドレンや複雑性PTSDの方のように自尊感情（自分を大切に想う心）が傷ついている方は「完璧な自分でないとならない」と無意識のうちに思っている方が多くいらっしゃいます。そのような間違ったプライドが発達してしまうと、他の人が気にしないようなちょっとしたミスや人から嫌われたくないなどの恐れに対して敏感でそのことがずっと気になってしまう傾向があります。
●ではどうすればよいか。
まず、自分が今どの時間帯を生きているのかに気づくことから始まります。先のことへの心配に囚われている時は未来を生きていることになります。すでに起きてしまったことへの後悔の念に囚われている時は過去を生きていることになります。そのことに気づいたら自分に言ってあげましょう。「私は今タイムトラベルをしている」と。では、今に戻るにはどうすればよいか。以下に挙げることを試してみてください。
・自分の呼吸に意識を集中してください。ゆっくり呼吸をしてみましょう。呼吸を感じましょう。呼吸を数えてみましょう。
・なにか作業をしている時は手の感覚に集中して下さい。何か持っていたらその物体の感触を感じましょう。つるつるしている。ざらざらしている。ひんやりしている。など。
・やはりなにか作業をしていたらその対象物に意識を集中してみてください。どのような形をしていますか。色は何色ですか。
それでも、なかなか意識が今に集中できない場合は自分の身体感覚を感じてみてください。胸が苦しい、頭が締め付けられる感じがする、などの感覚があったらその感覚に影響を与えているのはどのような考えや想像なのかを自分で観察してみましょう。ありのままにそれを感じてみましょう。そのような自分をダメだとか自己評価する必要はありません。ただ、ありのままを感じるだけでよいのです。
それを認識出来たら、感情から自分を解放するためのいろいろな方法を試すのもよいでしょう。その方法は他のブログなどでも詳しく解説していますのでよろしかったら参照してみてください。
●マインドフルネスが有効です。
マインドフルネスは今を生きるための有効な心理療法でもあります。マインドフルネスにはいろいろなやり方があってお一人でもできます。習慣にすることにより効果も一層上がります。マインドフルネスに関しましても他のブログでいろいろご説明させていただいてますのでよろしかったらご参照ください。ここで取り上げた方法もマインドフルネスの一種です。
ここで述べたことが先取り不安や過去のことでタイムトラベルすることが多い皆さんにとって少しでも今を生きることにつながり幸せな時間を過ごすことへのヒントになりましたら幸いです。
●最後に
「ウェッピーカウンセリングルーム日野」では、主に対人関係で苦しんでいる方たちのカウンセリングを行っています。カウンセラーの上原自身も、アダルトチルドレンで苦しみ、それを乗り越えた経験を持ちます。その経験を活かして同じような苦しみを抱えている方たちの気持ちに寄り添いながら、その方に適した心理療法を提供してまいります。ここに挙げた療法もカウンセリングを通して行う事でより効果的に身につけることが出来ます。お一人で苦しまずに、まずは気を楽に持ってご相談いただければと思います。お問合わせ・ご相談は無料です。ホームページ内にお問合わせ先を明記してありますで、皆様からのご連絡をお待ち申し上げます。
コメントをお書きください