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弁証法的行動療法(DBT)は、第三世代の認知行動療法※と呼ばれている心理療法です。幼少期からの厳しい環境の中で身についた考え方と、より人生を健康的に生きていくための新しい考え方を統合していくことを目指した心理療法です。アメリカの心理学者マーシャ・リハネンが提唱しました。
アダルトチルドレン(以下ACと称す)※の方のように、子供の頃に受けた心の傷が強くてその痛みに支配されていると、理屈では新しい考え方の方が楽になると分かっていても、その考えを受け容れるのが難しかったり、抵抗感を覚えたりすることがあります。この様な方のために、今までの考え方も否定せずに受け容れつつ、より自分にとって納得できる賢明な考え方はないかを探し求めていく心理療法です。そして、その考えに基づいた行動を実際の生活の場で試していく事で、賢明な考え方が自然と定着していくのです。
ACの方(愛着の問題※や複雑性PTSD※など含む)は、感情面が激しく傷ついている場合が多く、考え方や行動面に働きかけるだけでは苦しみが癒えないケースもあります。そのような場合は、フォーカシング療法※などのように、自分の内面深くにアプローチしていくことで、傷ついた感情を癒していくワークにも取り組んでいきます。これはACとして受けた子供の頃の心の傷へのアプローチでもあり、インナーチャイルド(自分の中の傷ついた子供)への癒しのワークとも言えます。
弁証法的行動療法の中には、思考や感情面への働きかけだけではなく、現実に即した対人スキル(アサーション)も学ぶことができます。自己肯定感が低かったり傷ついていたりすると、自分の意見を言うことに罪悪感を感じたり、相手から反感を買うのではないかと感じたりすることがあります。そうなると、いつも相手の意見に従ったり、相談できなかったりと対等で健康的な人間関係が構築できません。親密な人間関係を結ぶことが難しく、人間関係が長く続かない場合もあります。また、モラルハラスメントを受けやすかったりもします。相手と適切な距離を取りながら相手の意見も尊重しながら(媚びるのではなく)、自分の意見もしっかりと伝えるスキルがアサーション・スキルです。我慢したり、怒ったりせずに折り合いをつけて着地点を見出していくスキルとも言えます。
このようにあらゆる視点から総合的にアプローチして、生きづらさからの回復を図っていく弁証法的行動療法のベースになるのがマインドフルネスです。マインドフルとは、「今、この場面」をありのままに受容するということです。わかりやすく言うと自分の思考や感情なども含めて、その場の状況を観察するようなイメージと言えるでしょうか。そこに良いとか悪いとかの価値判断はしません。思考に働きかけるワークも、感情に働きかけるワークも、苦しみなどの感情も含めてありのままに受け止めるイメージです。マインドフルな状態を身につけていくためのマインドフルネス療法※も適宜組み合わせて行っていきます。これは、カウンセリング時だけではなく、ホームワークとして日常の中で行うことが出来ます。ストレスへの対処法としても効果があります。
ウェッピーカウンセリングルーム日野・東京では、カウンセラー自身もAC当事者として、この弁証法的行動療法を中心に心理療法に取り組み、人間関係を中心とした苦しみを克服してきました。その経験を持って、今苦しんだり悩まれている方の気持ちに寄り添って、その方に合った方法、ペースで弁証法的行動療法をご提供しています。また、その他の心理療法も適宜この弁証法的行動療法に組み合わせて行うことで、より効果を発揮しています。
カウンセラーは心の治療者ではなく、その方にもともと備わっている「回復していく力、健康な力」が目覚めて、「自分らしく幸せで健やかな道」を歩いて行かれるように共に考え、歩んでいく伴走者のような存在です。アダルトチルドレン、人間関係などで生きづらさを感じている方や、カウンセリングにご関心を抱かれている方がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問合わせ・ご相談※いただけたら幸いです。あなたの心が少しでも癒されることを願って。