複雑性PTSD(トラウマ)で苦しまれている方へ向けたカウンセリング。

複雑性PTSD(トラウマ)複雑性イメージイラスト

 PTSD(トラウマ)に関しては、ご存じの方も多いと思いますが、複雑性PTSDという言葉はご存じでしょうか? PTSDが災害や暴行など特定の場面での強いショック体験に対して、複雑性PTSDは長期に渡って、虐待やいじめなどの苦痛を伴う体験を受け続けることによって生じるトラウマのことを指します。主に、幼少期から子供時代に苦痛を伴う環境で育ってきた方に多く見られます。親から虐待を受け続けたり、威圧的な態度を取られたり、自己を否定されたり、緊張を強いられるような環境で長期に渡って過ごすと、成人してからも親と似たようなタイプの人に対して恐怖を感じたり、常に周囲に対して責められはしないかと過度に神経を使ったり、頭の中は常にいろいろな思考が駆け巡り、心が休まる暇がありません。その緊張から逃れるためにアルコールや薬物などの依存症に陥ることも少なくありません。なぜ私はこんなにも人間関係で苦しいのだろうか?と悩まれている方、その陰には複雑性PTSDが隠れているかもしれません。少しでも思い当たる方がいらっしゃいましたら、ぜひご一読いただきたく存じます。

 

●複雑性PTSDによる生きづらさとは?

 複雑性PTSDを受けたことによる障壁とはどのようなものがあるでしょうか?例えば、感情的に過敏になっていて、怒りや恐れの感情が生じた時に抑制できずに怒りをぶつけてしまったり、うつ状態に陥ってしまったりすることがあります。また、自尊感情が欠如してしまい、他者の何気ない一言でひどく傷つき、そのことで何日も悩み続けることもあります。傷つくことを恐れるあまりに回避行動、つまり本当はやりたいと思う事も出来ないような不自由な生活を自ら課してしまうこともあります。特に人間関係においては、対人不信、対人恐怖、怒りなどが生じて、継続した人間関係を築くことが難しいことも大きな特徴として挙げられます。

●カウンセリングでの治療は可能なのでしょうか?

 症状の重さによっては、医療的ケアが必要な場合もあるかもしれませんが、医療による薬による治療は対処療法であり、今現在の辛さを緩和させる効果はあるかもしれませんが、複雑性PTSDの根本的な治療にはカウンセリングによる心理的ケアが必要と思われます。カウンセリングでは認知行動療法により、自分を苦しめている思考パターンや行動パターン、それに伴う感情をカウンセラーと一緒にチェックしていき、併せて過去のどのような体験がその思考パターンに影響しているかを掘り下げて見ていきます。例えイメージの中でも過去を再体験することは複雑性PTSDの方には辛さを伴う取り組みではありますが、その時の感情を表出していくことで、心身ともにしみついた恐怖体験が浄化されていきます。ただしそれは、安全な場としてのカウンセリングによる治療を通して行われることが求められます。また、「ありのままの自分」を受容していくマインドフルネスワークなども併せて行う事で、より効果が期待されます。複雑性PTSDの恐怖体験の根は、長い時間をかけて心と身体の奥深くに張り巡らされているので、苦しいからと言って一気に引きはがそうとすると、逆にメンタルを傷つけてしまう可能性もあります。しかし、カウンセラーとの信頼関係の元に、時間をかけて丁寧に専門的治療を受けていくことで心の傷は癒えていくことでしょう。そして、ふと気が付いたら気持ちが楽になっていた、世界が違って見えるようになっていた、というような感覚になっているのではないでしょうか。

 自分もひょっとしたら、複雑性PTSDではないだろうか?などと感じられましたら、ぜひ一度お気軽にウェッピーカウンセリングルーム日野宛までお問合わせ・ご相談(無料)をいただきたく存じます。あなたの心が少しでも癒されることを願って。