アルコール依存症のパートナーとの人間関係で苦しんでいる。そんなあなたへ伝えたいカウンセリング療法があります。

パートナーがアルコール依存症

 パートナーがアルコール依存症で、いくらお酒をやめるように、控えるように言ってもまた飲んでしまう。そして喧嘩が絶えない。このままでは二人ともダメになってしまうとわかっていても離れることが出来ない。生きることが辛い。そのような苦しみを抱えている方はいらっしゃらないでしょうか。あなたの根底にはアダルトチルドレンが潜んでいる可能性が大きいです。アルコール依存症者にとってアルコールはいくら頭では飲んではダメだとわかっていても本能的に飲まずにはいられなくなる病気です。睡眠や食事など生きていく上で必要な欲求と同レベルでの欲求なのでアルコールに対して意思の力は効きません。その治療にはカウンセリングも含めて専門的なプログラムが必要です。それと同様にアダルトチルドレンの方にとって、アルコール依存症のパートナーとの関係を克服していくのにはカウンセリングでご自身の問題の本質を探究し、併せて考え方を変えていく必要があります。なぜそれが必要なのか?ご関心を抱かれた方は是非ご一読ください。

 

●アダルトチルドレンの問題の深さは本能に匹敵するほど深いものがあります。

 

アダルトチルドレンの名称の由来は、アダルト・チルドレン・オブ・アルコホーリクスから来ています。意味的には「アルコール依存症の親を持ち、大人の役割を強いられた子供」ということになるでしょうか。人はアルコール依存症になると、親としての役割を果たすことが出来ずに、逆に子供が親の顔色を伺ったり面倒を見たりするようになります。子どもの時期に必要な親からの無条件の愛を受けることが出来ずに、子供としての大切な時期を経験できないまま、大人に成長することになります。そこから生じる問題として、「他者の責任まで自分が何とかしなければと感じてしまう。それが出来ないと罪悪感を感じる。決して満たされることのない他者からの愛を求めて身もだえするかのように苦しむ。そして、その人に対して異常なまでに執着する(たとえ破滅するとわかっていても)」などが挙げられます。これらの問題は、食欲・睡眠欲・排泄欲・性欲などのように人間として生存するために与えられた不可欠の本能に匹敵するくらい深く根差したものなのです。しかし、そのことに気づかないで苦しんでいる方が大半を占めているのが現状です。また、現在ではアダルトチルドレンはアルコール依存症の親を持つという定義に関わらず、機能不全家族の元で育ちメンタル的な障壁を抱いている人全般に向けられた言葉として使われています。

 

●アダルトチルドレンの人はなぜ、アルコール依存症の人に魅かれるのでしょう。

 

 アダルトチルドレンの人に限らず、人間はどこかしら自分の親と同じタイプの人をパートナーに選ぶ傾向があります。アダルトチルドレンの方は特にその傾向が強く、しかしその本質は上記に示したように親に対して、「自分が面倒を見てきた、もしくは虐待を受けてきた、求めていた愛が得られなかった、それでも愛したい、愛されたい」などのある意味歪んだ感情が反応する相手を敏感に感じ取って魅かれてしまうのです。それを負の連鎖とも言います。結婚した時点や付き合い始めた時点では相手はアルコール依存症にはなっていなくても、その傾向や土壌が存在している可能性があります。

 

●まずは、変えられないものと変えられるものを見分けましょう。

 

 お相手のアルコール依存症に関してまずは「自分は無力で何もできない、それは相手の問題」と線引きしましょう。相手は世話を焼いてくれるあなたに、甘えと同時に憎しみも感じるようになり、やがては飲酒の問題をあなたのせいにするかもしれません。お相手を非難しているわけではなく、アルコール依存症とはそういう病気でご本人も苦しんでいることは重々承知の上で述べています。そして変えられるものはあなたの考えと行動なのです。パートナーの飲酒に関してはほっておく、そしてその責任は本人に取らせる、あなたは自分の生活を大切にすることを考えてください。そのために必要であれば距離を置くこと、別れることも必要になってくるかもしれません。冷たく聞こえるかもしれませんが、その方がお互いのためでもあります。距離を置くとは物理的な面だけではなく精神的な面も含み、お互いに自立の道を歩んでいくことを目指します。お互いが良い方向へむかったら自ずと関係性もまた戻ってくることでしょう。

 

●しかし、それを行うには一人では難しいものがあります。

 

 上記では、割と簡単に変えられるものと変えられないものを見分ける話をしましたが、アダルトチルドレンの問題は本能と同レベルと前置きしたようにそうやすやすと出来るものではありません。アルコール依存症と同様に頭では理解していても変えることは難しいのです。カウンセリングで、認知行動療法再決断療法マインドフルネス療法などを丁寧に時間をかけて受けることによって自分の問題の本質を探りながら問題解決の方向へ進んでいく必要があります。しかし、信じて行えば必ず解決の道は見つかります。お一人で苦しまずに、まずはお気軽に当カウンセリングルームまでご相談いただけましたら幸いです。また、この紙面ではアルコール依存症のパートナーの方の苦しみに立って述べてきましたが、アルコール依存症当事者の方のカウンセリングも行っています。それに関してはまた別のブログで述べたいと思います。あなたの心が少しでも癒されることを願って。

 

●最後に

 

  「ウェッピーカウンセリングルーム日野」では、主に対人関係で苦しんでいる方たちのカウンセリングを行っています。カウンセラーの上原自身も、アダルトチルドレンで苦しみ、それを乗り越えてきた経験を持ちます。その経験を活かして同じような苦しみを抱えている方たちの気持ちに寄り添いながら、その方に適した心理療法を提供してまいります。ここに挙げた心理療法もカウンセリングを通して行う事でより適切な効果を得ることが出来ます。ご都合で対面カウンセリングが難しい方はオンライン・電話・メールでのカウンセリングも承っております。お一人で苦しまずに、まずはお気を楽に持ってご相談いただければと思います。お問合わせ・ご相談は無料です。ホームページ内にお問合わせ先を明記してありますで、是非とも皆様からのご連絡をお待ち申し上げます。