母親との共依存、母との人間関係が苦しい。そのような苦しみに対して「自分の中の懸命な心」に尋ねるカウンセリング療法をご紹介します。

 離れて暮らしていても一人暮らしの高齢の母親の事が心配で仕方ない。かといって同居は精神的に耐えられない。心配でいろいろとアドバイスしているのに言う事を聞いてくれない。腹立たしい。

 健康な人間なら大人になったら親子の間に適切な距離が出来てお互いの事を気にかけながらも自分の人生を歩んでいくものです。それが、母子一体性、共依存の関係になると一緒に暮らしているとお互いの事に過干渉になり神経が参ってしまう。しかし、離れて暮らしていても相手の事が気になって仕方ない。心配で仕方ない。苦しい状態が続きます。例えば、電話をしても母が出ない、倒れているのでは、万一のことがあったらどうしよう、今すぐにでも飛んでいきたい、その様な不安の衝動に襲われて苦しくなるようなことはありませんか?そのような不安の衝動に対してマインドフルネス療法は感情を落ち着ける効果があります。マインドフルネス療法は多岐にわたり多くの方法があり、今回は迷いが生じた時に特に有効なマインドフルネス療法「懸命な心の瞑想」をご紹介します。よろしかったらぜひご一読ください。

 

母子一体性、共依存の苦しみ。

 

 例えば、母親が夫からDVを受けていたと仮定します。その恐怖から自分を守るために自らの安心を子供に求めてしまう場合があります。子どもを守ることに自分の存在意義を作り出してしまうのです。ある意味、そこに安心を求めるというか。そして子供も母親を唯一の安全地帯と心に深くインプットします。逆に父親のことは、母親と自分を脅かす共通の敵とみなします。その関係が長期に渡って続くと強固な母子カプセルが出来上がります。お互いの境界が無く一つのように感じてしまうのです。そこには相手の考えへの尊重はありません。自分の考えと同じものを相手に求めます。それがかなわないと相手を責めます。「私はこんなにあなたの事を想っているのになんでわからないの!」というように。子どもが母親の支配から逃れようとしても母親を拒否することにとても強い罪悪感を抱いてしまいます。そして母の支配から逃れたい気持ちと矛盾するかのように、母親を失う事にものすごい恐怖を抱くのです。その関係はたとえ離れて暮らしていても変わりません。母を失う不安が常について回ります。その苦しみの衝動は時に胸が張り裂けんばかりに激しく強いこともあります。

 

●では、どうすればよいのか。

 

 親子の共依存関係、特に強い母子一体性で結びついている関係は根がとても深くカウンセリングで時間をかけて丁寧に根気よく対処していく必要があります。急いで解決しようとすると傷ついている心に無理やり触れてしまい、逆に危険な状態になることも考えられます。過去と向き合う作業は痛みを伴うものですが、ある意味その痛みは回復のためには必要な痛みでカウンセラーが伴走者となってその痛みを癒しながら回復の道を歩んでいきます。

 当カウンセリングルームでは、心の奥深くに刻み込まれた共依存の関係性を解いていく作業と共に、今現在の苦しみに対する対処方法を並行して行っていきます。その一つに「自分の中の懸命な心に尋ねるマインドフルネス(瞑想法)」があります。

 

●「自分の中の懸命な心」とはどのようなものでしょう。

 

懸命な心とは、シンプルに言うと「感情的な心と理性的な心がバランスのとれた状態」ということが出来ます。もっと簡単に言うと「直観」と申しますか。例えば上記に挙げた例で、独り暮らしの高齢の母親に電話をして出なかったとします。自分はこれから大切な仕事上の約束があったとします。感情ではその約束をぶん投げてでも母親のところに行って安否を確認したい、強迫的な衝動が巻き起こります。その衝動に負けて母親のところに行ってみたら、昼寝をしていて電話に気づかなかった、あるいはトイレに行っていて出られなかった。外出していて電話にすぐに出られない場合もあるでしょう。結果として取引先の信用を失い、母親を恨むことにもなりかねません。「懸命な心に尋ねるマインドフルネス」とは、その強迫的な感情を打ち消そうとするのではなく、理性的な心も活用して考えるのです。感情をいったん和らげて、自分の中の理性的な心に働きかけるのにマインドフルネス(瞑想法)はとても役に立ちます。

 

●懸命な心はどこにあるのでしょう。

 

 先ほど懸命な心とは直観的なものと申し上げましたが、それは考えるなという事ではなくある意味「気づき」とか「天の声」と呼ばれる感覚かもしれません。心理療法として非科学的では?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが現代の心理療法ではこのスピリチュアル的な要素を大変重く捉えるようになりました。世界的な精神保健福祉の分野においても同様です。近年、心理療法で大きな効果が認められるようになった弁証法的行動療法(マインドフルネスを活用した認知行動療法)によると、その「懸命な心」は、胸骨の底部とおへその間当たりのお腹の中の感覚と表現されています。複雑で巨大な神経網が腹部を覆っていて研究者たちはこの部分を「腸内の脳」と呼んでいるという事です。

 

●お腹に手を当てて、心の声に耳を傾けましょう。

 

 上記の例を挙げて、「懸命な心に尋ねるマインドフルネス」を行ってみます。ゆっくりと呼吸を繰り返してお腹に手を当てて、母が電話に出ないことの不安、そしてどのように対処したらよいかその部分に尋ねます。自分で答えを出そうとしなくて良いのです。ただ、尋ねます。答えが出なくてもゆったりとした呼吸を続けてください。ふと、さっきまでの不安の感情に覆われている時には気づけなかったことが見えてくるかもしれません。「何か電話にすぐに出られないような用事や状況があったのかもしれない。心配だったらこのことを母の担当の福祉サービスの人や見守りサービスの人、または兄弟に事情を伝えてみよう。とりあえずは今やらなくてはならない目の前の用事に対処してからもう一度電話してみよう。そのうち折り返し電話があるかもしれない。」などの答えが返ってくるかもしれません。

また、共依存の人は自分ではどうすることもできない責任まで自分で背負ってしまい罪悪感を持つ人がとても多いように感じます。母親に何かあったら自分のせいのように感じてしまうのです。自分の生活を犠牲にしてまで親の事に責任を持たねばという感覚は日本人にありがちなものかもしれませんが、まず大切なのはご自身の幸せです。それこそがお互いに自立した関係、つまり相手に寄りかからない大人の関係です。

ちょっと話がずれましたが、強い共依存で結ばれている場合は強迫的ともとれる不安衝動が生じて、賢明ではない行動を取ってしまい後に後悔や恨みに発展してしまう場合があります。そのような経験をお持ちで生きづらさを感じている方などはぜひ一度、ウェッピーカウンセリングルーム日野までお問合わせ・ご相談いただけましたら幸いです。お問合わせ・ご相談は無料となっております。あなたの心が少しでも癒されることを願っています。

 

●最後に

 

  「ウェッピーカウンセリングルーム日野」では、主に対人関係で苦しんでいる方たちのカウンセリングを行っています。カウンセラーの上原自身も、アダルトチルドレンで苦しみ、それを乗り越えてきた経験を持ちます。その経験を活かして同じような苦しみを抱えている方たちの気持ちに寄り添いながら、その方に適した心理療法を提供してまいります。ここに挙げた心理療法もカウンセリングを通して行う事でより適切な効果を得ることが出来ます。ご都合で対面カウンセリングが難しい方はオンライン・電話・メールでのカウンセリングも承っております。お一人で苦しまずに、まずはお気を楽に持ってご相談いただければと思います。お問合わせ・ご相談は無料です。ホームページ内にお問合わせ先を明記してありますで、是非とも皆様からのご連絡をお待ち申し上げます。